阪急電車

7000系

 7000系は6000系の車体構造をベースに界磁チョッパ方式を採用した神戸・宝塚線用の省エネ車両で,1980年3月から製造されました。主電動機は150kW×4の複巻電動機で,回生ブレーキ機能を有しています。主電動機性能の向上により神戸線でも4M4T運転が可能になりました。台車,駆動装置は6000系と同じですが,ブレーキ装置は回生ブレーキ併用のHRD-1Rとなっています。7000系は1980年3月から1988年まで210両が製造されていますので,増備に伴う仕様変更も多岐に及んでおり,クーラ配置,スイープファン,ボルスタレス台車試用,8連におけるMT配置変更,パワーデバイスのGTOへの変更,戸閉灯2灯化,などなど編成毎に改良が加えられてきています。登場後も,8両編成のM車を両端に寄せる編成変更や10両対応化のための密連化改造,クーラ変更,上部アイボリー塗色化,乗務員扉後部の客席部小窓設置,バリアフリー設備,そして近年の9000系の前面形状に似たスタイルへの大幅なリニューアル,と更新が続けられています。


 7000系の登場時の編成表です。7105,7585はボルスタレス台車(住友SS-102)の実用試験車となっていました。


←梅田 三宮→
宝塚→
7000F
 神宝線用の8両貫通編成。7000F,7004F,7005F,7007F(神戸線),7002F,7008F,7009F(宝塚線)の編成がこの8両で登場しています。なお7004Fは後に宝塚線に移動。私のノートには7000Fが1980年5月2日に西宮北口において試運転,5月6日から普通運用を確認したとあります。
*10数年前に購入したGMのエコノミーキット。未塗装のまま放ってありましたが2011年2月にようやく完成しました。記事はこちら
7001F
 7001Fは81年3月に神戸線用として6両で登場しました。
7003F
 7003F以降はクーラが車両中央寄りに配置されています。
7010F
 7010F以降はT車のナンバーが7650,7660,7670,7680と7600番台を使用しています。7550〜7589を先行編成に割り当てているための措置です。
7011F
 84年9月,宝塚線の7011Fは8両編成の7000系として初めてM車を両端に集約した編成で登場しました。
7000F
その2

 8両編成のM車は7011Fと同様に両端に集約する組み替えがなされています。

2019/04
宝塚線の7018Fです。外観の大きな改造はされていません。
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-149
2019年4月30日
宝塚線 十三−梅田
7018F 8両
急行 梅田行
2編成目の京とれいん「雅洛」として改造された7006F。
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-199
2019年4月30日
宝塚線* 十三−梅田
7006F 6両 快速特急
京とれいん「雅洛」 梅田行
標識灯の帯を見ると反射的に6300系と思ってしまいます。前パンなので6330Fか?
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-209
2019年4月30日
宝塚線* 十三−梅田
7006F 6両 快速特急
京とれいん「雅洛」 梅田行
各車両の左右の客用扉は折り戸のようなデザインになり,中央の扉はきれいに埋められて丸窓になっています。
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-215
2019年4月30日
宝塚線* 十三−梅田
7006F 6両 快速特急
京とれいん「雅洛」 梅田行
上の写真撮影後,C#7606に乗車しました。内装かなり凝ってますね。無線LANも完備されており,前面展望の動画をリアルタイムで自分のスマートデバイスで見ることができます。
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-219
2019年4月30日
京都線内
7006F 6両 快速特急
京とれいん「雅洛」 河原町行
男性が立っている左側が客用扉で,つり革のある部分に座席があります。このC#7606はロングシートです。つり革の向こう側が中央の扉を埋めた部分です
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-220
2019年4月30日
京都線内
7006F 6両 快速特急
京とれいん「雅洛」 河原町行
No.D700_190430-223
2019年4月30日
京都線 河原町
7006F 6両 
快速特急 京とれいん「雅洛」



中央の扉を埋めた部分に座席を作るのではなく丸窓と石庭ができています。この落ち着いた雰囲気はインバウンドのお客さんには大うけでしょう。
(2019/06/23追加)
隣の車両は向かい合わせのボックス席になっていました。
(2019/06/23追加)
No.D700_190430-224
2019年4月30日
京都線 河原町
7006F 6両 
快速特急 京とれいん「雅洛」
No.D700_190430-224
2019年4月30日
京都線 河原町
7006F 6両 
快速特急 京とれいん「雅洛」



河原町駅の2番線に停車,折り返し準備中の7006F。すっかり京都線の車両になっています。
(2019/06/23追加)
2018/08
久しぶりに芦屋川で撮影。7000系にも見るたびに相当手が入り当初の美しさが損なわれています。
(2018/09/17追加)
No.D700_180815-496
2018年8月15日
神戸線 夙川→芦屋川
7122(7022F) 8両
普通 神戸三宮行
7014Fも前面貫通扉が大窓に改造されています。
(2018/09/17追加)
No.D700_180815-501
2018年8月15日
神戸線 御影→六甲
7114(7014F) 8両
特急 新開地行
この日は7000系が続々登場しました。7019Fも特急幕でやってきました。
(2018/09/17追加)
No.D700_180815-507
2018年8月15日
神戸線 御影→六甲
7119(7019F) 8両
特急 新開地行
ようやくまともな7000系がやってきました。やっぱり貫通扉の窓のラインが揃って美しい。それからナンバーはここが落ち着きます。前照灯がなんか残念だけど,良かった。
(2018/09/17追加)
No.D700_180815-516
2018年8月15日
神戸線 御影→六甲
7109(7009F) 8両
普通 神戸三宮行
この編成が戻って来るのを六甲で待ち伏せ。
(2018/09/17追加)
No.D700_180815-519
2018年8月15日
神戸線 六甲
7009F 8両
普通 梅田行
2016/01
No.D700_160102-030
2016年1月2日
神戸線 芦屋川
7012F 8両
特急 新開地行


芦屋川を通過する新開地行き特急
(2016/01/11追加)
2013/12
No.D700_131228-28
2013年12月28日
神戸線 梅田
7006F 8両
特急 新開地行


2014年の干支である午をあしらった初詣ヘッドマークを掲出した7006編成。
(2014/01/11追加)
No.D700_131228-43
2013年12月28日
神戸線 梅田
7006F 8両
特急 新開地行


上と同じ編成です。7000系は登場から30年以上になりますが古さを感じません。
(2014/01/11追加)
No.D700_131228-47
2013年12月28日
神戸線 梅田
7009F 8両
普通 三宮行


こちらは普通運用に就く7009編成。
(2014/01/11追加)
2013/5
保久良神社祭礼で田邊地区の地車(だんじり)が踏切待ち。
(2022/03/22追加)
No.D700_130504-002
2013年5月4日
神戸線 岡本→芦屋川
7000(7000F) 8両
普通 梅田行
2012/1
No.D700_120101-149
2012年1月1日
神戸線 夙川→芦屋川
7109(7009F) 8両
特急 新開地行


7109先頭で芦屋川へのスロープを登る7009F。クーラーが変更されています。
(2012/1/8追加)
No.D700_120101-154
2012年1月1日
神戸線 芦屋川
7007F 8両
特急 梅田行


芦屋川を通過する7007Fです。
(2012/1/8追加)
No.D700_120101-156
2012年1月1日
神戸線 阪急六甲
7127(7027F) 8両
特急 新開地行


初詣ついでに阪急六甲の神戸行きホーム先端へ。冬の日は影が多い中,なんとか順光で撮影しました。
(2012/1/8追加)
No.D700_120101-158
2012年1月1日
神戸線 阪急六甲
7119(7019F) 8両
特急 梅田行


大阪行き通過線を走行する7019F。クーラーはノーマルです。
(2012/1/8追加)
No.D700_120101-164
2012年1月1日
神戸線 阪急六甲
7104(7004F) 8両
特急 新開地行


日が陰ってしまいましたので発色が落ちました。
(2012/1/8追加)
No.D700_120101-166
2012年1月1日
神戸線 阪急六甲
7109(7009F) 8両
特急 梅田行


芦屋川で撮影した列車が新開地から戻ってきました。
(2012/1/8追加)
No.D700_120103-213
2012年1月3日
神戸線 十三
7022F 8両
普通 三宮行


この日は阪急の撮影がてら余剰18切符の売却と交通科学博物館に行きました。阪急十三は何名か鉄道ファンが初詣マーク付き列車を撮影していました。
No.D700_120103-218
2012年1月3日
宝塚線 十三
7011F
急行 梅田行


美しく整備された7011Fです。
No.D700_120103-224
2012年1月3日
神戸線 十三
7003F 8両
特急 新開地行


神戸線の列車は大半が7000系で運転されていますが,9000系に似せた改造も進んでおり,アイボリー2色塗装されているものの,この形態の7000系は徐々に少なくなるので,今のうちに撮影しておきたいと思います。
No.D700_120103-236
2012年1月3日
神戸線 十三
7013F 8両
特急 新開地行


カメラの位置を下げたので上の写真よりはバランスが良いと思います。このホームは京都線側もこの構図も水平の取り方が難しく毎度苦労しています。
No.D700_120103-244
2012年1月3日
神戸線 十三
7000F 8両
特急 新開地行


7000Fのまともな写真を撮影するのは初めてでした・・・。
2011/11
No.D700_111113-87
2011年11月13日
神戸線 芦屋川
7008F 8両
普通 三宮行


9000系の前面形状に似たスタイルにリニューアルされた7008Fが芦屋川を出発。方向幕がLEDになっており文字が飛んでしまう,高速シャッター泣かせの車両です。
No.D700_111113-89
2011年11月13日
神戸線 芦屋川
7007F 8両
普通 梅田行


こちらはこのタイプのリニューアルが最も早く施工された7007Fです。この写真もLED方向幕が飛んでしまいました・・・。
No.D700_111113-95
2011年11月13日
神戸線 夙川→芦屋川
7106(7006F) 8両
特急 新開地行


7006Fは屋根周りがアイボリー塗装になった程度の変更で運用されており,ほっとします。標識灯を点灯させて快走。
No.D700_111113-102
2011年11月13日
神戸線 夙川→芦屋川
7127(7027F) 8両
普通 三宮行


4両目にラッキーナンバー?の7777を含む7027Fです。
No.D700_111113-104
2011年11月13日
神戸線 芦屋川
7027F 8両
普通 三宮行


梅田方は電気連結器を装備しています。
No.D700_111113-109
2011年11月13日
神戸線 西宮北口
7021F 8両
特急 梅田行


6000系を挟んだ8両で特急仕業に就く7021Fです。
No.D700_111113-109
2011年11月13日
嵐山線 松尾←上桂
7123(7023F) 6両
直通特急 嵐山行


秋の臨時ダイヤで高速神戸から嵐山に乗り入れる"あたご"。車両ナンバーが見えないのですが,7023-7523-7763-7773-7623-7123の6両です。
No.D700_111113-138
2011年11月13日
嵐山線 嵐山
7023F 6両
快速特急 河原町行


嵐山に到着した直通特急はあたごヘッドマークのまま,今度は快速特急で河原町に向かいます。
2009/1
No.D70s_090101-49
(息子撮影)
2009年1月1日
神戸線 西宮北口
7102(7002F) 8両
特急 梅田行


7002Fです。正雀工場でのバリアフリー等のリニューアル工事を受けており,冷房室外機の変化(鉄製→ステンレス製)と客室扉窓の大型化が目に付きます。編成は7002-7502-7552-7562-7572-7582-7602-7102です。 
No.D70s_090101-51
(息子撮影)
2009年1月1日
神戸線 西宮北口
7103(7003F) 8両
普通 三宮行


VRレンズで息子が手持ち撮影したコマ。多く登場している7003Fです。No.50-38と比べてみると,7103は密連に変更されており,グレー塗色も薄くなっています。ワイパーもブラックに。
2006/1
No.D060103-0
2006年1月3日
神戸線 芦屋川
7003F 8両
特急 梅田行


7003Fです。上のNo.50-38から約22年が経過しています。編成は7003-7503-7553-7563-7573-7583-7603-7103に組み替えられています。7003は10両対応で電気連結器付き密着連結器を装備しています。上部がアイボリーに塗られていますが,マルーンとアイボリーとの塗り分けラインは,先駆者たる6300系とは異なり,正面表示幕の額縁の上端となっています。
1984/7
No.58-14
1984年7月16日
京都線 水無瀬→上牧
7011F 8両
新製車試運転


新製された宝塚線の7011Fが京都線にて試運転中。床下機器と自連が独特の青みがかったグレーに塗られています。これは現在では見られない特徴のひとつです。床下機器は鉄粉等で汚れるのでわかりづらいのですが新製車や塗装を実施した出場車は顕著に違いが出ています。正雀出場車の試運転は正雀−桂間で行われています。編成は,7011-7511-7651-7661-7671-7681-7611-7111です。
1984/4
No.50-38
1984年4月22日
宝塚線 中津→十三
7103(7003F) 6両
普通 須磨浦公園行


阪急ブレーブスマーク付きの7003F。1981年製造,初めてスイープファンが設けられ,クーラが全車とも中央よりに配置されているのもこの編成以降です。7003Fの編成は,7003-7503-7563-7573-7603-7103の4M2Tです。その後,アルミ車両の7553,7583を中間に組み込みましたが,当初その編成は7003-7553-7503-7563-7573-7603-7583-7103でユニットの中間に新製アルミ付随車が入る形でした。
1983/1
No.N8214-26
1983年1月4日
神戸線 芦屋川→夙川
7106(7006F) 6両
特急 梅田行


7006Fの編成は,7006-7506-7566-7576-7606-7106の6両です。左側に見えるのが甲陽線に繋がる側線で,前方の西宮方から来た回送電車は一旦手前の芦屋川方向で停車,後退して渡り線にて上り線に入り,夙川駅の上り線に停車,さらにスイッチバックして左側の側線に移り,左前方向に進んでようやく甲陽線に入ることになります。7006Fはその後,2両を組み込んで,7006-7506-7556-7566-7576-7586-7606-7106の8両編成となっています。
1981/9
No.N8106-11
1981年9月2日
神戸線 西宮北口
7001F 6両
特急 梅田行


ポートピア81のヘッドマークを付けた登場間もない頃の7001F。1980年に製造された当初の7001Fの編成は,上の編成表の6両で,その後1984年に7551,7581を加えて7001-7501-7551-7561-7571-7581-7601-7101と8両化されました。4M4Tだと中間4両がT車で床下が何にもなく,ちょっと頼りなく感じたものです。

*京都本線の起点は十三であり,梅田-十三間2.4kmは宝塚線の複々線扱いとなっています。

 2009年7月25日 ページ作成開始
 2009年8月15日 ページ公開
 2009年11月28日 編成表作成
 2011年11月19日 形式毎ページ分離
 2012年1月8日  イベント毎昇順構成に変更


■参考文献
 ・神戸大学鉄道研究会編 丙線 第30号 阪急電鉄特集 1984年11月発行
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 328 1988年8月号
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 332 1988年12月号
 ・阪急電鉄・諸河 久共著 日本の私鉄F 阪急 カラーブックス 保育社
 ・阪急電鉄開業100周年記念HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて 2010 阪急コミュニケーションズ


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