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三岐鉄道
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 三岐鉄道三岐線は1931年7月23日に開業した路線で,富田‐西藤原間26.5kmと近鉄富田‐三岐朝明(信)間1.1kmの路線を持ち,このうち富田‐三岐朝明(信)間1.0kmは貨物専用線となっており,貨物列車は富田‐東藤原間でセメント輸送を中心として運行されています。軌間1,067mm,直流1,500V,架空電車線方式で電化されています。
■ 車両 (撮影済形式のみ)
形式 機関車番号 製造年 入線年 主な特徴・相違点
ED45 ED451
ED452
ED453
1954 1954 1次型,三岐線電化に伴い自社発注,東洋電機・東洋工機製,デッキ付箱形,全長12,800mm,自重45.0t,主電動機142kWx4台,右運転台,裾に丸みあり,側面窓が小さく窓下端が運転室窓下端より高い,新製時台車は鋼板組立形, 1970年重連総括制御化,1988‐1989年に東武鉄道ED5010形の台車DTH57に換装
ED454

ED455
1957 1960 2次型,小野田セメント(現太平洋セメント)が富山県のダム建設セメント輸送用に東洋電機・東洋工機に発注して製造した富山地方鉄道デキ19041, 19042,工事完了後三岐鉄道に転属しED454, ED455に改番,1次型と基本仕様は同じ,裾の丸み無し,側面窓が大型化,1970年重連化改造,台車は新製時鋼板組立形,1987年に東武鉄道ED5010形の台車DTH57に換装
ED456

ED457
1962

1973
1962

1973
3次型,ED456は東洋電機・東洋工機製,性能は変化なし,新製時台車は鋼板組立形,側面通風口が縦桟形から6列ルーバー形に変更,前面・側面窓大型化,1970年重連化改造,台車は1987年に東武鉄道ED5010形の台車DTH57に換装
ED457は西武鉄道所沢工場・東洋電機製,車体形状・性能はED456と同一,新製時から重連総括制御,シールドビーム2灯,台車は新製時FS43,1993年に東武鉄道ED5060形の台車TT54に換装
ED5001

ED458
1950 1979 4次型,東芝府中工場製の東武鉄道ED471,全長12,650mm,1955年ED5001に改番,1978年廃車後三岐鉄道に譲渡,右運転台化,重連総括制御取付等改造後に入線,1993年ED5001 ED458に改番編入,コーナーが角ばり側面通風口が無い
ED459 1963 2000 5次型,東芝府中工場製の東武鉄道ED5070,全長12,000mm,台車はTT54,1991年廃車後三岐鉄道に譲渡,長く保管,中部国際空港建設用埋立土砂輸送の需要により,右運転台化,前面窓拡大,重連総括制御化,デッキ拡大,尾灯移設等改造,ED459に改番し入線
ED451
No.D200_090830‐68
2009年8月30日
ED451+ED453他 18両
セメント輸送
三岐線 保々→山城
富田 ED451+ED453+タキ1900x16 東藤原

三岐線電化に伴い自社発注されたED451。右運転台で1970年に重連総括制御化されています。裾が丸みを持っている他,側面窓が小さく窓下のラインが運転室窓下ラインより高い位置にあります。2両目も同様の特徴を持っており,藤原方の1END側に銘板が2枚ある特徴からED453と見られます。
No.D200_090830‐69
2009年8月30日
タキ1900他 18両
セメント輸送
三岐線 保々→山城
富田 ED451+ED453+タキ1900x16 東藤原

タキ編成の追い写し。昔は結構どこでも見られたセメント輸送列車も大変貴重になりました。
ED455
No.103‐20
1985年7月15日
ED455他
セメント輸送
三岐鉄道三岐線 伊勢治田
東藤原 ED456+ED455+ホキ15773+タキ1900形x2+ホキ5700形x3+・・・ 富田

重厚な鋼板組立式台車を装備していた時代のED455。2次型で裾の丸みが無くなり,側面窓が大型化しています。
No.103‐22
1985年7月15日
ED455他
セメント輸送
三岐鉄道三岐線 伊勢治田
東藤原 ED456+ED455+ホキ15773+タキ1900形x2+ホキ5700形x3+・・・ 富田

真横から。左のED456は3次型で,運転室窓,側面窓,前面窓,側面通風口,デッキなどに違いが見られます。
ED456
No.103‐17
1985年7月15日
ED456+ED455+ホキ他
セメント輸送
三岐鉄道三岐線 伊勢治田
東藤原 ED456+ED455+ホキ15773+タキ1900形x2+ホキ5700形x3+・・・ 富田

ED45は全て重連総括制御に改造されており,ホキ5700やタキ1900で編成された長大なセメント輸送列車を重連で牽引しています。なお,この時代は小野田セメントであり,1994年に秩父セメントと合併し秩父小野田株式会社となり,さらに1998年に日本セメントと合併し太平洋セメント株式会社となっています。
No.103‐19
1985年7月15日
ED456+ED455+ホキ他
セメント輸送
三岐鉄道三岐線 伊勢治田
東藤原 ED456+ED455+ホキ15773+タキ1900形x2+ホキ5700形x3+・・・ 富田

次位のED455と比較するとED456は前面窓,側面窓とも大型化していることがわかります。撮影時点では両機とも鋼板組立て台車を装着しています。
No.103‐21
1985年7月15日
ED456+ED455+ホキ他
セメント輸送
三岐鉄道三岐線 伊勢治田
東藤原 ED456+ED455+ホキ15773+タキ1900形x2+ホキ5700形x3+・・・ 富田

サイドから撮影。この時代,ED456も鋼板組立形台車を履いておりED15との共通点が見られます。
ED457 ED458
No.D200_090830‐73
2009年8月30日
ED457+ED458他 17両
セメント輸送
三岐線 保々←山城
東藤原 ED457+ED458+タキ1900x15両 富田

ED457もED456と同じ3次型ですが製造時期は11年も離れており新製時から重連総括制御やシールドビーム2灯,FS43台車などを備えていました。台車は1993年にTT54に換装しています。次位機のED458は4次型で東武鉄道ED471→ED5001として活躍し1978年廃車後に三岐鉄道に譲渡され右運転台化や重連総括制御化などの改造を受け入線,その後1993年になってED458に改番されました。車体の丸みがなく角ばっており,側窓が小さく側面ルーバーがないなど差異が多く見られます。
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 2024年5月31日 ページ作成開始
 2024年6月1日 ページ新設


■参考文献
  今尾恵介監修 日本鉄道旅行地図帳 8号 関西1 新潮社 2008年12月発行
  Wikipedia 三岐鉄道ED45形電気機関車


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