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キハ10系
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 キハ10系気動車は,国鉄が1953年に開発した一般形気動車で,1957年までに合計728両が製造されました。国鉄制式の名称ではなく,同一の設計思想に基づいて製造され,1957年の形式称号改正においてキハ10番台の形式名を付与された形式群を指します。キハ17形が多数派であったためキハ17系と呼ばれることもあります。この系列の特徴は,液体式変速機と複数車両の総括制御を実用化したことにあり,また,前面貫通形の採用による列車編成の自由度向上,車両の電気系統,編成回路,動力機器の構成と相まって,その後に普及した気動車の基本形となりました。
形式 旧形式 両数 製造年 車種 便所 仕様
キハ17 キハ45000 402 1953‐1957 片運転台 206以降は扉付近ロングシート,シート背ずり高く改良,北海道含む全国に配置
キハ16 キハ45500 99 1954‐1955 片運転台 キハ17 206以降と同く扉付近ロングシート,シート背ずり高いタイプ,定員106名
キハ10 キハ48100 70 1955‐1957 両運転台 定員92名,北海道を除く日本各地に配置
キハ11 キハ48000 74 1955‐1957 両運転台 4801648026は耐寒耐雪装備で北海道に配置,1957年称号改正でキハ11 100番台(101111)に改番
キハ4800048015キハ11 1‐16
キハ48016‐48026キハ11‐101‐111
キハ48027‐48073キハ11‐17‐63
キハ12 キハ48200 22 1956 両運転台 キハ11 100番台の耐寒性能不足の改良版,北海道向け,側窓の内側に木製枠の二段内窓を装備した2重窓構造を採用
キハ18 キハ46000 31 1953‐1954 中間車 多客時には北海道でも使用,1953年度製造の1‐15はオールボックスシート,戸袋窓無,1954年度製造の16‐31は客室扉付近ロングシート,戸袋窓有り
キロハ18 キロハ47000 8 1954, 1956 中間車 二等・三等合造車,1954年に1次車(1‐5),1956年に二次車(6‐8)を製造,2次車はニ等室に扇風機設置,定員は二等32名,三等62名
キハ50 キハ44600 2 1954 片運転台 勾配線区用2エンジン試作車,定員110名
キハ51 キハ44700 20 1955‐1956 片運転台 キハ50の試用実績をフィードバックした量産車
■私鉄向け同系車
 ・島原鉄道 キハ4500形
 ・南薩鉄道 キハ300形
キハ11 19 (旧形式キハ48029・茨城交通キハ111)
No.357‐33
1995年11月23日
キハ111+キハ112
茨城交通湊線
金上→中根
勝田 キハ112+キハ111 阿字ヶ浦

茨城交通時代のキハ111(元国鉄キハ11 19),旧標準色で最後の活躍。

キハ11 25 (旧形式キハ48035・茨城交通キハ112)
No.357‐34
1995年11月23日
キハ112+111
茨城交通湊線
金上→中根
勝田 キハ112+キハ111 阿字ヶ浦

茨城交通時代のキハ112(元国鉄キハ11 25))。右側はキハ111(元国鉄キハ11 19)
No.D200_100522‐156
2010年5月22日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
美しく塗装され鉄道博物館に保存されたキハ11
(2022/08/08追加)
No.D700_150718‐206
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館


国鉄標準色および国鉄時代のナンバーに戻され鉄道博物館の屋外に保存されたキハ11 25。運用の自由度を広げる貫通形を採用し,,後の気動車の基本スタイルとなりました。
No.D700_150718‐209
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
特徴あるバス窓。上段をHゴム支持の固定窓とし下段は上昇式としています。窓上にヘッダーはなく窓下のウィンドウ・シル(補強帯)が存在。
No.D700_150718‐209
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
客用扉の下部には車内ステップの明かり取り窓がありHゴム支持となっています。
No.D700_150718‐211
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
1980年に茨城交通に譲渡される前は真岡区に所属していたので所属が水モウと記載されています。
No.D700_150718‐212
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
新車のように美しくリメイクされています。
No.D700_150718‐215
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
E233系とキハ11
No.D700_150718‐218
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
台車はキハ44500形で採用された軸距2,000mmのDT19,TR49台車が引き続き採用されています。軸バネはやじろべえ式に中央で釣り合いをとる下天秤ウィングばね構造。
No.D700_150718‐219
2015年7月18日
キハ11 25
大宮 鉄道博物館
屋外展示なので痛みが心配ですが屋根があるので雨は凌げそうです。
キハ11 26 (旧形式キハ48036・茨城交通キハ113)
No.146‐21
1987年6月7日
キハ113+キハ22
茨城交通湊線
阿字ヶ浦→磯崎


茨城交通時代のキハ113は元国鉄キハ11 26。青とクリームのツートンカラーをまとって茨城交通色のキハ22と2両で運転。
No.D700_120104‐372
2012年1月4日
キハ11 26
リニア・ 鉄道館



旧標準色に塗られたキハ11 26。上の茨城交通時代と比べると灯具類や通風口の撤去など,オリジナルに戻されています。
No.D700_120104‐397
2012年1月4日
キハ11 26
リニア・ 鉄道館



キハ20系より細身の車体。車内の白熱灯が時代を感じさせます。
No.D700_120104‐398
2012年1月4日
キハ11 26
リニア・ 鉄道館
キハ82や歴代の電車群と並んだキハ11。写真を撮りにくいですがこの並びは楽しい。

 2022年7月21日 ページ新設
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■ 参考文献
 Wikipedia 国鉄キハ10系気動車
 きはゆに資料室


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