5200系 |
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5200系は阪急最初の冷房車両として1970年に5000系をベースとして製造されました。冷房装置は集中式と分散式の利点を備えた集約分散式と呼ばれるタイプで,8,000kcal/hのRPU2202形を採用し,パンタグラフ搭載車には4基,その他には5基搭載しています。冷房用ダクトを設けたため,屋根高さは5000系より70mm高いレール面上3,680mmとなり,屋根肩のRも4,600mmから3,600mmに小さくなり,屋根の尖った形状が5200系の外観上の特徴となっています。この集約分散方式は以後,阪急の冷房方式の標準となりました。なお,5200Fの運用の結果,冷房装置は4基で十分とされたため,5201F以降のパンタグラフのない車両のクーラーキセは1つがダミーとなっています。台車は5000系と同様のS形ミンデンで重量増のため軸径,軸受径,空気バネ有効径をそれぞれ増大させたFS369A/FS069Aを使用しています。側窓に「冷房試験車」のシールを貼り付け夏の神戸線に冷風を届けました。 |
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■ 新製車 (25両) |
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形式 |
車番 |
製造年 |
主な仕様・相違点 |
5200
(M'c) |
5200‐5203 |
1970‐1971 |
梅田向き,MG搭載,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,定員140名 |
5230‐5233 |
1970‐1971 |
梅田向き,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,電気連結器付き密着連結器,定員140名 |
5240
(Mc) |
5240‐5243 |
1970‐1971 |
三宮向き,パンタグラフ搭載,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,電気連結器付き密着連結器,定員140名 |
5244 |
1971 |
三宮向き,パンタグラフ搭載,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,自動連結器,定員140名 |
5700
(M) |
5700‐5702
5710‐5711 |
1970‐1971 |
パンタグラフ搭載,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,自動連結器,定員150名 |
5740
(M') |
5740‐5741 |
1970 |
MG搭載,主電動機SE542(170kW)x4,台車FS369A,自動連結器,定員150名 |
5250
(Tc) |
5250‐5252 |
1970 |
三宮向き,MG搭載,台車FS0069A,定員140名 |
5750
(T) |
5750‐5751 |
1970‐1971 |
台車FS069A,定員150名 |
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■ 編成 (1979年前後 神戸線) |
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←梅田 |
三宮→ |
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5200F |

1977/3‐1984 (1977/12まで山陽乗り入れ6+2連解運用) |
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5201F |

1977/3‐1983 (1977/12まで山陽乗り入れ6+2連解運用) |
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5202F |

1971/5‐1979/7,5000系と混結(1977/12まで山陽乗り入れ6+2連解運用) |
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5202F
その2 |

1979/7 5012Fを分離,下の5203F編成から5000系唯一のT車5563を組み込み6両化 |
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5203F |

1971/5‐1979/7 (1977/12まで山陽乗り入れ6+2連解運用),当初から5013Fと混結 |
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5203F
その2 |

1979/6 5013Fを分離,5100系の付随車5671,5682を組み込み6両化 |
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5100系 |
【写真へ】
5100系は5200系の改良車として1971年から1979年まで90両製造された神宝線用の量産型冷房車両で,制御機器には保守簡略化のため電子機器を多用しています。2000系以来の車体構造を踏襲し,屋根高さについては5200系より50mm低くレール面上3,630mmとなりました。一方,屋根肩の高さは55mm引き上げられ平たい屋根形状となっています。また,阪急で初めて下枠交差形パンタグラフを採用しました。パンタグラフフは1973年以降の新造車両から離線対策のため,5300系と同様2基設置となっています。 |
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■ 新製車 (90両) |
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形式 |
車番 |
製造年 |
主な仕様・相違点 |
5100
(Mc) |
5100‐5148
(偶) |
1971‐1974 |
梅田向き,パンタグラフ,主制御器搭載,5100(M'c)とユニットを組む,主電動機SE607(出力140kW)x4,歯車比5.31,台車FS369A,定員140名,1973年以降製造の5132, 5136, 5146はパンタグラフ2基搭載 |
5101
(M'c) |
5101‐5149
(奇) |
1971‐1974 |
三宮/宝塚向き,MG,CP搭載,5100(Mc)とユニットを組む,主電動機SE607(出力140kW)x 4,歯車比5.31,台車FS369A,定員140名 |
5650
(T) |
5650‐5686
5688 5690
5692 |
1971‐1979 |
偶数車のみMG搭載,台車FS069A,定員150名 |
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■ 編成 (1979年前後 神戸線) |
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←梅田 |
三宮→ |
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5104F |

5104‐5654‐5655‐5105+5124‐5674‐5125 (1971/6落成,京都線)
→京都線投入後,5655を抜き6両で神戸線転属,5655は下の5144Fに組み込み |
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5130F |

5102‐5652‐5653‐5103+5122‐5672‐5123 (1971/6落成,宝塚線)
5130‐5680‐5131 (1972/5落成,神戸線)
→編成組み換え |
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5132F |

1973/2落成,神戸線投入,ダブルパンタグラフ搭載5132・5134を含む7両編成 |
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5140F |

1971/7落成,山陽乗り入れ連解運用向け6+2両編成 |
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5144F |

5144‐5145+5126‐5676‐5127 (1971/11落成,京都線)
→5104F初期編成の5655を組み込み6両化,神戸線転属 |
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5100‐5148 (偶) |
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No.58‐5
1984年7月16日
5130F
5130他 6両
回送
京都線 十三 |
十三 5130‐5680‐5672‐5131+5122‐5123 正雀
正雀から回送されてきた5100系が十三の側線に入り,宝塚線に入線するシーン。5100系は1970年からの5200系による冷房試験の結果を踏まえ1971年から製造された神宝線用の量産化冷房車。
(2024/03/13ワイド化) |
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No.D700_120103‐232
2012年1月3日
5108F
5108他 8両
普通 梅田行
宝塚線 十三 |
梅田 5108‐5658‐5659‐5109+5142‐5141‐5124‐5125 宝塚
十三に到着する宝塚線梅田行き普通
(2024/03/13追加) |
No.D700_120103‐233
2012年1月3日
5108F
5108他 8両
普通 梅田行
宝塚線 十三
梅田 5108‐5658‐5659‐5109+5142‐5141‐5124‐5125 宝塚
乗降中中の5108F,縦アングルでアップ
(2024/03/13追加) |
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No.D700_120103‐234
2012年1月3日
5108F
5108他 8両
普通 梅田行
宝塚線 十三 |
梅田 5108‐5658‐5659‐5109+5142‐5141‐5124‐5125 宝塚
7011Fの急行宝塚行と並んだ5108F (2024/03/13ワイド化) |
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No.D700_120103‐243
2012年1月3日
左 5100F急行 宝塚行
右 5104F普通 梅田行
宝塚線 十三 |
左 梅田 5100‐5650‐5651‐5101+5114‐5761‐5794‐5115 宝塚
右 梅田 5104‐5654‐5685‐5105+5110‐5143‐5126‐5145 宝塚
十三で顔を揃えた5100系トップナンバー5100Fと5104F (2024/03/13ワイド化) |
5101‐5149 (奇) |
No.58‐6
1984年7月16日
5130F
5123他 6両
回送
京都線 十三
十三 5130‐5680‐5672‐5131+5122‐5123 正雀
十三の側線に入る5130F。阪急といえばやっぱりこの顔でしょう。クリアな写真があって良かった。 (2024/03/13ワイド化)
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No.D700_120103‐230
2012年1月3日
5100F
5115他 8両
普通 梅田行
宝塚線 十三→中津 |
梅田 5100‐5650‐5651‐5101+5114‐5761(5111)‐5794(5144)‐5115 宝塚
原形のクーラに感動します。写真2・3両目の5794と5461は2005年2月にそれぞれ5144,5111から電装解除ならびに運転台器具撤去改造工事を受けています。
(2024/03/13ワイド化) |
2009年7月25日 ページ作成開始
2009年8月15日 ページ公開
2009年11月28日 編成表作成
2011年11月19日 形式毎ページ分離
2024年3月12日 5200系および5100系の編成表フォーマット見直し
2024年3月13日 写真ワイド化完了
2024年3月13日 キャプション欄左右入替完了
2024年3月13日 各写真に編成を追記
2024年3月13日 Safariで半角数字列が電話番号リンクされるのを無効化
2024年3月13日 5200系の新製車一覧表を追加
2024年3月13日 5200系の編成表記載内容見直し
2024年3月15日 5100系の新製車一覧表を追加
2024年3月15日 5100系の編成表記載内容見直し
2024年3月15日 新製車一覧表から写真へのリンクを追加
■参考文献
・神戸大学鉄道研究会編 丙線 第30号 阪急電鉄特集 1984年11月発行
・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 328 1988年8月号 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 332 1988年12月号
・阪急電鉄・諸河 久共著 日本の私鉄F 阪急 カラーブックス 保育社
・阪急電鉄開業100周年記念HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて 2010 阪急コミュニケーションズ
・山口益生 阪急電車 JTBパブリッシング 2012年
・Wikipedia 阪急5100系電車,阪急5100系電車
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