阪急電車

2800系
 転換クロスシートを備えた京都線の2扉特急車として絶大な人気を誇った2800系は,1964年2300系と同じ機器を使用して誕生しました。2800系は5次にわたって1973年まで合計56両が製造され,特急看板を2枚取り付け京阪間を疾走する様は壮観でした。竣工時は5両編成でしたが,順次中間車を増備し,1972年には全編成が8両化されました。1975年に6300系がデビューすると次第に特急運用は減少し,1976年から1979年にかけ順次ロングシート3扉車に改造されて京都本線の普通や千里線の運用に活躍しました。
■ 新製車 (56両)
形式 車番 製造年 主な仕様・相違点
2800
(Mc)
2801-2807
2811-2817
1964-1966 梅田向き,パンタグラフ2基搭載,主電動機150kW×4,台車FS345 2804,2814はKS74A,定員140名
2830
(M)
2831-2837
2841-2847
1964-1969 主電動機150kW×4,台車FS345 2834はKS74A,定員150名,2847は界磁チョッパ装置試用
2850
(Tc)
2851-2857
2861-2867
1964-1966 京都向き,2861-2866にはパンタグラフ2基搭載し竣工,台車FS45 2854,2864:KS74B,定員140名
2880
(T)
2881-2887
2891-2897
1966-1972 台車FS45 2884はKS74B, 定員150名
2851-2857 2861-2867
No.N8209-7
1982年4-6月
2814F
2854他 8両
急行 梅田行
宝塚線* 十三→梅田
梅田 2814-2884-2834-2864+2804-2894-2844-2854 河原町

2854の扉に張られているステッカーは西院と大宮でのドアカット案内表示,ロングシート・3扉化されていますが8両フル編成であることがわかります。
(2024/03/24ワイド化)
No.50-29
1984年4月22日
2813F
2853他 7両
普通 梅田行
宝塚線* 十三→梅田
梅田 2813-2833-2863+2803-2893-2843-2853 北千里

写真の2813Fの編成は,ドアカットステッカーがないことから,梅田側から2両目の2883が抜かれた後の7両とみられます。なお,大宮駅のホーム10両化延長工事は1986年7月に完成し,この時点でドアカットが解消しています。
(2024/03/24ワイド化)

*京都本線の起点は十三であり,梅田-十三間2.4kmは宝塚線の複々線扱いとなっています。

 2009年7月25日 ページ新設工事開始
 2009年8月22日 ページ公開
 2011年11月19日 形式毎にページ分離
 2024年3月24日 Safariで半角数字列が電話番号リンクされるのを無効化
 2024年3月24日 新製車一覧表を追加
 2024年3月24日 キャプション欄左右入替完了
 2024年3月24日 写真ワイド化完了
 2024年3月24日 イベント毎昇順から形式番台毎時系列に並べ替え
 2024年3月24日 新製車一覧表から写真へのリンク設置


 ■参考文献
 ・神戸大学鉄道研究会編 丙線 第30号 阪急電鉄特集 1984年11月発行
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 328 1988年8月号
 ・篠原 丞 2000系から8000系に至る阪急電鉄新系列高性能電車の系譜 鉄道ファン 332 1988年12月号
 ・阪急電鉄・諸河 久共著 日本の私鉄F 阪急 カラーブックス 保育社
 ・阪急電鉄開業100周年記念HANKYU MAROON WORLD 阪急電車のすべて 2010 阪急コミュニケーションズ
 ・山口益生 阪急電車 JTBパブリッシング 2012年
 ・Wikipedia 阪急2800系電車


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