電車館/民鉄

叡山電鉄
 叡山電鉄は出町柳‐八瀬比叡山口 5.6kmの叡山本線と,宝ヶ池‐鞍馬間 8.8kmの鞍馬線の2路線を持つ鉄道で,叡山本線は1925年9月27日に京都電燈により出町柳‐八瀬 (現 八瀬比叡山口) 間の全線が開業,1928年12月1日には子会社の鞍馬電気鉄道により山端 (現 宝ヶ池)‐市原間が開業,1929年12月20日には鞍馬までの全線が開通しました。経営は1942年に京都電燈の鉄軌部門を分離して設立された京福電気鉄道に引き継がれました。1985年7月6日には京福電気鉄道を分社化した叡山電鉄株式会社が設立され,1986年4月1日から叡山本線および鞍馬線を譲渡され営業を開始しています。軌間1,435mm,直流600V架空電車線方式で電化されています。
■車両 (撮影済のみ)
形式 車両番号 製造年 主な特徴
デナ21形 121‐124 1928 鞍馬線山端‐市原開業用に新製,全長15m弱,両運転台車,前面非貫通形3枚窓,窓上部にRを持つ,ノーヘッダ車体,発電ブレーキ装備,主電動機2基で登場し翌年4基に増設,121123は1964年事故廃車
125・126 1929 鞍馬線延伸増備用,主電動機4基て新造
21‐24 1929 叡山本線増備用,平坦線用のため発電ブレーキ省略,主電動機2基で登場,後に4基増設,1965年発電ブレーキ設置
デオ200形 201‐204 1951 前面非貫通形,全長15,900mm,片開き3扉,両運転台車
デオ600形 601‐606 1979‐1980 デナ500形の下回りを流用して新製した全長15,700mm,3扉,両運転台,前面貫通形全鋼製車,主電動機出力48.6kWx4基,吊り掛け駆動,発電ブレーキ設置
デオ720形 721‐724 1987‐1988 デオ200形203,204,202,201の台車,主電動機,駆動装置,集電装置を流用し車体新製,両運転台非貫通形,主電動機出力75kW,吊り掛け駆動(後にカルダン駆動化),台車K63
デオ800形 801・802
851・852
1990・1992 編成:801‐851,802‐852,デオ801802は出町柳向き,全長15,700mm,3扉,片運転台制御電動車,主電動機出力53kWx4基/両,抵抗制御,平行カルダン駆動,2両1ユニット, 801802にパンタグラフ2基,主制御器搭載,851852にMG,CP搭載,定員108名/両
デオ900形 901‐904 1997‐1998 編成:901‐902, 903‐904, デオ901・903は出町柳向き,全長15,700mm,2扉,片運転台制御電動車,主電動機出力53kWx4基/両,抵抗制御,平行カルダン駆動,2両1ユニット, 901903にシングルアームパンタグラフ2基,主制御器搭載,902904にSIV,CP搭載,定員86名/両,愛称「きらら」,塗色:901‐902はメイプルレッド,903‐904はメイプルオレンジ
デト1000形 1001 1974 10m級無蓋電動貨車,普通鋼製,主電動機37.5kW直巻電動機x2基,吊り掛け式直接制御,荷重10t
 形式のは中型,は大型を表す   ← 出町柳      鞍馬 →
デナ21形
No.127‐24
1986年5月15日
デナ21形 23
叡山本線 三宅八幡→八瀬遊園
新緑の八瀬付近を走行するデナ23。非貫通車として登場し,もともとダブルポール車で1930年にシングルポールに変更され,1978年には出町柳方にパンタグラフが設けられました。その結果,正面窓から行っていたポール操作が不要になり,この23には下り方に貫通扉が設けられました。
No.127‐19
1986年5月15日
デナ21形 124+125
修学院車庫



車庫内の124の鞍馬方。下の125と比べてシルがあるため正面が引き締まって見えます。124の出町柳方と125の鞍馬方を貫通形に改造して2両編成運転ができるようにしてありました。
No.127‐19
1986年5月15日
左 デナ21形 125+124
右 デオ300形 301
修学院車庫
125と124が連結状態で入庫していました。125はノーシル化されています。デオ301は他車と連結せず1両で入庫。
No.127‐17
1986年5月15日
デナ21形 125+124
修学院車庫



125を正面から撮影。正面中央と向かって左の窓は下降窓となっています。
デオ200形
No.127‐12
1986年5月15日
デオ200形 202
叡山本線 出町柳
頭端式の出町柳駅に停車中の八瀬遊園行きデオ200形202。
No.127‐16
1986年5月15日
デオ200形 201+204
修学院車庫
洗浄線に留置され車体洗浄中の201+204の2両。デナ21形と比べ張り上げ屋根で正面窓のRもなく,前照灯は埋め込み式。
No.127‐20
1986年5月15日
デオ200形 201+204
修学院車庫
庫内から見た洗浄線。左は125他デナ21形。
No.127‐21
1986年5月15日
デオ200形 201+204
修学院車庫



洗浄機と204号。
デオ600形
No.127‐23
1986年5月15日
デオ600形 602
叡山本線 三宅八幡←八瀬遊園



新緑の八瀬付近で高野川を渡るデオ600形602号
No.127‐13
1986年5月15日
デオ600形 604+605
修学院車庫
デオ500形の下回りを流用し車体のみ新造した15m級車で,発電制動を付加しており二軒茶屋より先の急勾配区間にも入線可能。ボールドウィンBW‐78‐25‐AAを履いています。
No.127‐18
1986年5月15日
デオ600形 604+605
修学院車庫
デオ600形の正面は貫通形でわずかに後退角が付き,前照灯はシールドビーム2灯埋め込み式,後部標識灯は角型になっています。貫通扉は貫通幌収納形。ベンチレータはグローブ形。
No.127‐22
1986年5月15日
デオ600形 601+606
普通 鞍馬行
叡山本線 一乗寺→修学院
修学院に到着する鞍馬行き,デオ600形606+601の2両編成。後ろは大黒湯という銭湯の煙突でGoogleMapで見たところ健在でした。
700系 デオ720形
No.D700_180224‐097
2018年2月24日
デオ720形 724
普通 八瀬比叡山口行
叡山本線 出町柳
出町柳を発車するデオ724の八瀬比叡山口行き。デオ724はデオ201の機器を流用し車体を新製した車両。
800系 デオ800形
No.D700_170503‐038
2017年5月3日
デオ800形 801‐851 2両
普通 鞍馬行
叡山本線 出町柳‐元田中



御蔭通の踏切を過ぎた直線区間,鯉幟を横目に見て鞍馬へ向かうデオ800形。
No.D700_180224‐173
2018年2月24日
デオ800形 801‐851 2両
普通 出町柳行
鞍馬線 鞍馬



鞍馬に到着,折り返し出町柳行きとなるデオ801‐851の編成。
900系 デオ900形
No.D700_180224‐102
2018年2月24日
デオ900形 903‐904 2両
普通 出町柳行
鞍馬線 鞍馬



鞍馬に到着したきらら第2編成。メイプルオレンジに塗られています。
No.D700_180224‐098
2018年2月24日
デオ900形 903‐904 2両
普通 鞍馬行
叡山本線 出町柳
出町柳で出発を待つデオ900形「きらら」第2編成。全長15.7m車2両編成ですがもともと有効長が短くホーム先端が狭いため前寄りの扉から乗降しないように柵が置かれています。
No.D700_180224‐105
2018年2月24日
デオ900形 903‐904 2両
普通 出町柳行
鞍馬線 鞍馬
方向幕を埋め込んだ窓と屋根上のシングルアームパンタグラフ
No.D700_180224‐106
2018年2月24日
デオ900形 903‐904 2両
普通 出町柳行
鞍馬線 鞍馬
紅葉はもちろん,新緑,青葉,雪景色と四季が織り成す鞍馬路の景色を存分に味わえるよう,平面ガラスを多用し,車体の上半分のほとんどがガラスで構成されるデザインが採用されています。
No.D700_180224‐108
2018年2月24日
デオ900形 903‐904 2両
普通 出町柳行
鞍馬線 鞍馬



出町柳に向けて鞍馬を発車する「きらら」
デト1000形 1001
No.127‐14
1986年5月15日
デト1000形 1001
修学院車庫



無蓋電動貨車デト1001。トロリーポールを装備した日本最後の車両として新製,京福電鉄嵐山線のモト1001とほぼ同じ仕様で製造されました。

 2024年9月12日 ページ作成開始
 2024年9月26日 ページ新設


■参考文献
 Wikipedia 叡山電鉄
 京都電燈デナ21形電車
 京福電気鉄道デオ200形電車,京福電気鉄道デオ600形電車,京福電気鉄道モト1000形電車
 叡山電鉄700系電車,叡山電鉄800系電車,叡山電鉄900系電車



Kano鉄道局TOP 蒸気機関車 電気機関車 ディーゼル機関車 客車 電車 気動車 新幹線