DD13

 DD13は蒸気機関車に代わる構内入換用機関車として開発された形式で,支線での小運転に利用することも想定して設計されています。1958年から1967年にかけて基本番台264両,300番台83両,500番台18両,600番台51両の合わせて416両が製造されました。外観はDD11形,DD12形と同様,2台のエンジンの間に運転台を設けた凸形センターキャブ形状で,エンジンは1937年に試作されたキハ43000形電気式気動車用DMF31Hをベースに国鉄・新潟鐵工所・振興造機・ダイハツ工業で共同開発したDMF31S(縦型,直列6気筒,排気量31L,予燃焼式,連続定格370PS/1,300rpm)を2基搭載しています。変速機は液体式を2基搭載。

形式 番台区分 番号 主な仕様
DD13 基本番台 1-84 初期形,1958年から製造,DD11形2次車をベースとし,前灯は白熱灯1灯でボンネット半埋め込み,煙突設置,サイドロッド式駆動台車を廃止し台車内部でシャフトとギアで2軸駆動するつりあい梁式DT105台車採用。塗色はぶどう色2号と黄1号。
85-110 台車を新設計のウイングばね式DT113に変更,元空気ダメが運転席下から台車側方に移設,燃料タンクを1,000Lから2,000Lに増量。
111 1961年製造,エンジンをDMF31SB(500PS/1,500rpm)とし機関車の出力は従来の740PSから1,000PSに増強。ボンネット前端側面にラジエータ移設,送風ファンをボンネット上に設置,前照灯もシールドビーム2灯となり外観が大きく変化。運転台は試験的に2組設置。
112-264 111号機から試作的要素を取り除き新たな一般形として量産化,1961〜1965年に製造。運転台は1組。1963年度製造の171号機以降は塗色を上部ねずみ色1号,下部朱色4号,境目に白帯を配した。
300番台 301-383 1966年〜1967年にかけ製造。減速機の曲り歯傘歯車の破損防止のためDD51用に変更し,対応する斜歯歯車も911形のものに変更,このため歯車比が0番台と異なる。台車も改良しDT113E形に変更。
500番台 501-518 基本番台の112-264のグループをベースに重連総括制御仕様としたもの。1965年から製造。
600番台 601-651 300番台の重連総括制御対応版。1966年〜1967年製造。

DD13 1-84
DD13 1
No.134-3
1986年8月6日
DD13 1
沼津機関区

DD13の貴重な1号機です。前照灯は大きな1灯,警戒色が入換機らしいです。
(2022/11/20ワイド化)
No.D200_100522-148
2010年5月22日
DD13 1
鉄道博物館

鉄道博物館に収められ館内で展示されている1号機。
(2010/06/05追加 2022/11/20ワイド化)
DD13 112-264
DD13 200
No.32-2
1984年1月29日
DD13 200
北方貨物線 宮原操付近
マニ2両を牽引して大阪駅から宮原操までやってきたDD13200。
(2022/09/16ワイド化)
DD13 214
No.17-35
1983年8月21日
DD13 214
函館本線 函館
函館の青函連絡船桟橋で貨車の引き出しに活躍中の214号機です。
(2022/11/20ワイド化)
DD13 251
No.105-28
1985年8月24日
DD13 251
吹田機関区

照明塔が見下ろす吹田区撮影会に登場の251号機。
(2022/11/20ワイド化)
DD13 600番台
DD13 611
No.D200_090817-152
2009年8月17日
DD13 611
小樽市総合博物館(手宮)
手宮に保存されている611号機。ナンバーがちょっと腐食していますが,外観から見て保存状態は良好です。
(2009/08/20追加 2022/11/20ワイド化)
No.D200_090817-154
2009年8月17日
DD13 611
小樽市総合博物館(手宮)
サイド気味から撮った1枚。
(2022/11/20追加)
DD13 638
No.D700_120103-270
2012年1月3日
DD13 638
交通科学博物館
交通科学博物館に所蔵されている638号機です。
(2012/01/09追加 2022/11/20ワイド化)
No.D700_120103-264
2012年1月3日
DD13 638
交通科学博物館


面縦アングル。デッキに対してボディの幅が細いです。
(2022/11/20追加)
No.D700_120103-265
2012年1月3日
DD13 638
交通科学博物館
600番台は300番台の重連総括対応機で,DD13の完成形といえます。ジャンパコネクタの多さが高い性能を物語っています。
(2022/11/20追加)
No.D700_120103-271
2012年1月3日
DD13 638
交通科学博物館



一時期はどこの貨物ヤードでも見られたDD13ですが,今や保存機を数両残すのみとなりました。
(2022/11/20追加)
No.D700_120103-272
2012年1月3日
DD13 638
交通科学博物館
引きがなく24mmでなんとか撮影しています。
(2012/01/09追加 2022/11/20ワイド化)
No.D700_120103-282
2012年1月3日
DD13 638 DF5018
交通科学博物館
交通科学博物館でDF5018と並んだDD13638。閉館に伴い動向が懸念されましたが,2両とも仲良く津山まなびの鉄道館に移転保存されています。
(2022/11/20追加)
No.D700_190810-013
2019年8月10日
DD13 638
津山まなびの鉄道館
津山の転車台に載るDD13638。弁天町時代と違って機関庫で活き活き,現役に近い展示です。
(2019/09/22追加)
No.D700_190810-014
2019年8月10日
DD13 638
津山まなびの鉄道館
津山機関区の扇形庫と下路式転車台,今や貴重な鉄道遺産です。
(2019/09/22追加)
No.D700_190810-034
2019年8月10日
DD13 638
津山まなびの鉄道館
当日は暑過ぎて転車台は稼動しませんでした。
(2019/09/22追加)
No.D700_190810-108
2019年8月10日
DD13 638
津山まなびの鉄道館
金色に光る切り抜き文字のナンバー。
(2019/09/22追加)
No.D700_190810-149
2019年8月10日
DD13 638
津山まなびの鉄道館



真正面から
(2019/09/22追加)

 2006年9月24日 ページ新設
 2022年11月20日 番台区分一覧表を追加
 2022年11月20日 写真ワイド化完了
 2022年11月20日 キャプション欄左右入替完了


■ 参考文献
 Wikipedia 国鉄DD13形ディーゼル機関車


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